CRM

RFMだけ注目してない?CRMで見るべき〇〇

はじめに

 CRM(Customer Relationship Management)において、適切なKPIの設定は重要です。一般的には、RFM(Recency, Frequency, Monetary)というアクション指標が広く知られていますが、本質的なCRMを実現するには、これらだけに限定せず、マインド指標であるエンゲージメントやロイヤルティも重要な要素となります。
 正しいKPIを設定しなければ、KPI達成のためにした必死の努力が全て水の泡に…なんてことになりかねません。今回は、そもそも「RFMとは?」「マインド指標とは?」というところから分かりやすく解説しつつ、CRMにおけるKPI設定について一緒に考えていきたいと思います。

そもそもCRMとは?

 そもそもCRMとは、顧客との関係を構築し、強化するための統合的なアプローチや戦略を指します。顧客情報を集約・分析し、それに基づいて顧客とのコミュニケーションを最適化することで、顧客ロイヤルティの向上や顧客満足度の向上、新規顧客の獲得などを目指します。CRMのもたらす効果としては、以下のような点が挙げられます。

CRMのもたらす効果

  • 顧客への個別対応
    CRMシステムを活用することで、顧客の情報を把握し、個別に適したサービスや商品を提供することができます。これにより、顧客満足度が向上し、リピート購買や口コミでの拡散が促進されます。
  • 顧客ロイヤルティの向上
    CRMを通じて顧客との関係を強化し、顧客にとって魅力的な体験を提供することで、顧客ロイヤルティを高めることができます。ロイヤルな顧客は、長期的な収益に貢献する傾向があります。
  • 効率的なマーケティング
    CRMシステムを活用することで、ターゲティング広告やパーソナライズドなマーケティングを実施することができます。顧客の嗜好やニーズに合わせた広告を提供することで、効率的な広告費の配分が可能となります。
  • 営業活動の効率化
    CRMシステムは、営業活動を支援するツールとしても活用されます。顧客情報の把握や営業活動のスケジュール管理が容易になり、営業の生産性向上に寄与します。

CRMは、企業や組織が持つ顧客データを活用し、顧客との信頼関係を構築し強化するための重要な手段となっています。顧客中心のアプローチを取り入れ、CRMを活用することで、持続的な成長や競争力の向上を図ることができるでしょう。

RFMとは?

さて、ここからが本題で、CRMにおけるKPI設定について考えていきたいと思います。CRMのKPIとしてよく使われる指標に、RFMというものがあります。それぞれの要素の意味と重要性を理解しましょう。

 RFMは、顧客セグメンテーションやターゲティング広告のための基礎となる指標です。もちろん重要な要素であることに違いないのですが、実はこれだけでCRMを評価しようとすると、重要な要素を見落とすことになります。それが、「マインド指標」と呼ばれるものです。

マインド指標とは?

 マインド指標は、顧客の意識や感情、関与度などを測定する指標です。ここでは、エンゲージメントとロイヤルティという2つののマインド指標に注目しましょう。

マインド指標は、顧客の長期的な関与やブランドへの愛着を測る上で重要な要素です。具体的にKPI設定でどの側面に注目するのか(例:メールなのかSNSなのか口コミなのか……)はケースバイケースではありますが、こうした指標に注目してKPIを設定することが、CRMの適切な評価につながります。

RFMだけでなく、マインド指標も重要な理由

 RFMとマインド指標それぞれについておさらいしたところで、マインド指標が重要となる理由を改めて見てみましょう。
 マインド指標を分析することで、以下のような情報が得られます。

  • 顧客の関心度や興味の対象
    エンゲージメント指標から、顧客がどのようなコンテンツや特典に関心を示しているかがわかります。これにより、より的確な情報提供やターゲティング広告を行うことができます。
  • 顧客のロイヤルティとリピート購買の傾向
    ロイヤルティ指標から、顧客のブランドへの忠誠心やリピート購買の頻度がわかります。これにより、顧客のロイヤルティを高めるための施策やリピート購買を促す手法を検討することができます。

マインド指標の分析によって、顧客の行動背景や意図を理解し、よりパーソナライズされたマーケティング施策を展開することができます。言わば、RFMでは無味乾燥なマスデータが得られるのに対し、マインド指標では色のついたデータが得られる訳です。

まとめ

 本質的なCRMにおいては、RFMだけでなくマインド指標も重要なKPIとなります。RFMは顧客の購買行動を分析する上で役立ちますが、エンゲージメントやロイヤルティの測定は顧客の関与度や忠誠心を理解し、長期的な関係構築やリピート購買の促進につながります。
 適切なKPIの設定とマインド指標の活用により、より効果的なCRM施策を展開しましょう。顧客の行動や意図を的確に把握し、よりパーソナライズされたアプローチを通じて顧客との関係を強化することが、成果を最大化するための近道です。

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